べと病
べと病 Erysiphe necator
枝、葉、果実に発生します。
越冬は主として芽の鱗片内に菌糸の形で行われますが、子嚢胞子でも越冬します。また、ガラス室などでは、結果母枝の病斑上に胞子を形成して越冬することもあります。病原菌は多種の作物に寄生できるので、圃場周辺のエビヅルや他の果樹、野菜類など、多くの伝染源より分生胞子が風で飛散し感染します。発病適温は20-25℃で、15℃以下や35℃以上では発芽が抑制されるため、夏季の冷涼少雨、初秋の低温乾燥の年に多発します。ぶどうに発生する病害は、一般的に高湿度を好みますが、本病は30-80%の乾燥条件で発生が増加します。鱗片内で越冬した菌糸は、4月中下旬頃より芽の基部に分生子を形成し、風で飛散し伝染します。初発は5月中旬に見られ、7月上旬頃まで伝染を繰り返します。盛夏期には一時停滞しますが、その後10月まで発生が続きます。発病初期は、葉の表に点々と4mm程の菌そうが認められ、その後、葉や花穂が白い粉で覆われます。病気が進展すると、果梗が褐変し果粒は落下します。感染した果実は、肥大と共に裂果したり黒色糸状のあざが生じ、商品価値が低下します。
発病には品種間差があり、巨峰、ピオーネ、マスカット、ロザリオビアンコなどで多発し、デラウエア、キャンベルアーリー、ベリーAなどでは発生が少ない傾向があります。
多発すると防除が難しくなるので、開花前の発病前からの予防散布が重要で、かけむらの無い様ていねいに散布する必要があります。